「生活どうなる」
入山規制範囲外の御嶽山4合目にある「純和風ペンション銀(しろがね)」は、10月中の約40人の予約が、ほぼキャンセルになった。経営する芝和子さんは「ここは危険とは無縁なのに開店休業状態。生活はどうなるのか」と顔を曇らせた。
木曽町も危機感を募らせる。麓の「開田高原マイアスキー場」は規制区域外のため噴石の懸念などもなく営業する方針だが、客足は未知数だ。
噴火の数日後、木曽町観光協会に、ある団体からのキャンセルがあった。協会は、御嶽山から離れたコースも提案したが、主催者側は「ちょっとイメージが…」と拒んだという。須藤邦男事務局長(58)は「何も言えなくなった」と振り返る。
大勢が犠牲となった御嶽山の噴火。風評を打ち消そうとするアピールは「不謹慎だ」との批判もある。須藤事務局長は「実際に来てもらい、噴火の影響がない現状を見てもらうのが一番なんだが、思うようにはいかない」と、苦悩を漏らした。(SANKEI EXPRESS)