厚労省は、関係部局で連携するための「エボラ出血熱対策推進本部」の初会合を開き、国内で患者を確認した場合の感染拡大阻止に向け協議した。エボラウイルスの特徴や国の取り組みに関しインターネットで分かりやすく情報提供することのほか、船舶による入国者への警戒の必要性を確認した。
感染が疑われた男性は8月18日から約2カ月間、エボラ熱の取材でリベリアに滞在。10日ほど前に西アフリカを出て、ベルギーなどを経由し、ロンドン発の全日空便で27日午後、羽田空港に着いた。
≪今後も疑い例 気を抜けぬ水際対策≫
西アフリカで猛威を振るい、米国でも検疫をすり抜けた感染者への対応に苦慮しているエボラ出血熱で、日本でも初の感染が疑われる例が報告され、検査で陰性と判定された。今回は、全入国者に流行国での滞在歴がないか確認するという水際対策が機能した形だが、疑い例が現れる状況は続き、気を抜くことはできそうにない。