西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱をめぐり、世界保健機関(WHO、本部・ジュネーブ)への風当たりが厳しくなっている。初期の対応が遅れて後手に回り、感染拡大を防げなかったとの批判が出ているためだ。まずは封じ込めを優先させる必要があるとはいえ、その対応の是非は今後議論になりそうだ。
「宣言」までに5カ月
「多くの要因が説明される必要があるのは分かっているが、それを行うのは将来だ。今は対応に集中する」。WHOの報道官は21日、こう語り、状況が安定したら組織としての対応を検証する考えを強調した。
西アフリカではナイジェリアなど2カ国で終息宣言が出たが、発生地域のギニア、リベリア、シエラレオネでは流行の勢いは衰えていない。感染者(疑い例含む)はスペインと米国を含む7カ国で9000人超に上り、死者は約4600人。今年12月には最高で週に1万人ずつ感染するペースになるとの指摘も出た。
感染は昨年12月、ギニアで始まり、今年3月にWHOが確認した。すでに現地で活動していた「国境なき医師団」(MSF)は「かつてない感染規模」と警告したが、WHOの反応は鈍く、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのは8月だった。