「誰が見ても、納得できるような報告書ではなかった。非近代的なことが続けられてきた」
家宅捜索を受けた小渕氏の元秘書で、群馬県中之条町の折田謙一郎前町長を知る男性はこう話す。その上で、「ほかの議員も立て続けに政治資金問題を指摘されており、氷山の一角。与野党ともに、ずさんな会計をしてきた古い体質に終止符を打つべきだ」と指摘した。地元選挙区のある市議は「折田氏は自民党政治の中枢のなかの中枢にいて、金銭感覚がまひしていたのではないか」とみる。
この日は朝から、東京地検の係官が群馬県内の関係先を捜索した。中之条町内の折田氏宅には午前8時40分ごろ、東京地検の係官が入った。約10時間後には、係官が段ボール6、7個をかかえて建物から出た。群馬県高崎市内の後援会事務所の捜索もほぼ同時刻に開始。近くの70歳代男性は「普段は静かな場所なのに…。まさか小渕議員の事務所がこんなことになるなんて」と話した。(SANKEI EXPRESS)