トヨタ自動車の業績推移=2008年~2015年3月期。※2015年3月期は見通し、販売台数はダイハツ工業と日野自動車を含む【拡大】
≪「新ビッグ3」競争激化 次の一手は≫
トヨタ自動車が5日発表した2015年3月期の業績予想の上方修正により、トヨタの「稼ぐ力」の回復が鮮明となった。こうした中で、安易な生産拡大を戒め、13年度から3年間凍結した工場新設の解禁を求める声も強まっている。独フォルクスワーゲン(VW)、米ゼネラル・モーターズ(GM)を含む「新ビッグ3」の競争が激しくなるなか、足踏みを続ければ世界首位の座を奪われかねない。トヨタは世界販売1000万台の“次”に向けた成長への決断を迫られている。
メキシコ工場建設案
「既存設備を最大限に活用して稼働率を上げ、効率の良い投資をする。16年4月以降どうするかは需給動向次第で検討する」
小平信因副社長は5日の記者会見で、工場新設について慎重な物言いに終始した。ただ、足元では生産投資の解禁に向けた動きも出始めている。
中でも注目されるのが、北米への輸出拠点となるメキシコ新工場の建設案だ。昨夏の幹部会では、豊田章男社長(58)がこの建設案を突き返したもようだが、米国に隣接し人件費も安いメキシコでは日産自動車やホンダ、マツダなど工場新設が相次いでいる。