メキシコ・ゲレロ州イグアラ【拡大】
ゲレロ州は国内でも麻薬絡みの凶悪犯罪が多いが、地元の麻薬組織で米シカゴのマリフアナ・ヘロイン市場を牛耳る「ゲレロス・ウニドス」の活動を仕切っていた夫妻は“皇帝夫婦”と呼ばれ、恐れられていた。
とりわけ妻、ピネダ容疑者の兄弟はゲレロスのリーダーの一人で、先月中旬逮捕されたばかり。別の兄弟も2000年代のメキシコを大混乱させた麻薬組織「ベルトラン・レイバ・カルテル」(10年に壊滅)のメンバーで、09年、リーダーを裏切り処刑された筋金入りのワルだ。
こうした麻薬組織との関係を背景に、夫妻はショッピングセンターや宝石店、牧場など市内に65の優良資産を所有。複数の地元民はAFPに「妻に10ドルの請求書を渡したら『それはゴミ?』と言われた」「夫は独裁者で100ドル以下は金と思っていない」などと証言した。