【かざすンAR(視聴無料)】映画「幸せのありか」(マチェイ・ピェブシツア監督)。12月13日公開(アルシネテラン)。(C)Trmway_Sp.z.o.o_Instytucja_Filmowa“Silesia_Film”,TVP_S.A,Monternia.PL_2013【拡大】
□映画「幸せのありか」
果たしてこの作品を語るに、本コラムの限られた文字数で足りるのだろうか? まずは、いつも以上にざっくりとしたストーリーを…。
とあるポーランドの片田舎に生まれた次男坊は、生まれながらに脳性まひを抱えた子。その男の子が、数々の苦難と葛藤を繰り返しながらも骨太に成長していくさまを、本作は静かに描いている。
ね、すんごくざっくりしてるでしょ。
で、感想はというと…。
逃げのない演出
正直、この手の作品をわたしは基本的に好まない。なぜならば、子役が主役だったり、動物が主役だったり…となると、批判するにもリスクが伴うため、無駄に賛辞が羅列される傾向にある。同様に、障害をテーマとし、実話となればなおさらである。
が、この作品は別物と断言させていただきます。まぁ、多少のデフォルメは入っているのかもしれないが、とにかく事実を勇気を奮って淡々と描いているのである。カメラアングルもほぼFIX(固定)で、レールだ、クレーンだ、という映像のまやかしを排除しているため、必然的に人物にフォーカスが向けられる。