台中市では、3期13年務める現職の胡志強氏(66)が多選批判に苦しみ、民進党の前立法委員(国会議員に相当)の新人、林佳竜氏(50)が当選を確実にした。
10%台の支持率にあえぐ馬政権への批判が示された形で、求心力の低下は避けられず、馬政権が進めてきた中国との経済関係の強化は停滞することが予想される。(台北 田中靖人/SANKEI EXPRESS)
≪民進党が躍進、政権奪還には課題も≫
台湾の統一地方選は与党、中国国民党が地盤とする台北市と台中市の市長選で敗退した。他の県市でも苦戦が伝えられ、馬英九政権のレームダック(死に体)化は避けられない情勢だ。野党、民主進歩党は躍進する見通しだが、2016年の総統選で課題となる対中政策の見直しが進んでおらず、政権奪還につなげられるかは予断を許さない。