スペインの検察当局は15日、サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が2011年のスペイン1部リーグの試合で八百長に関与した疑いがあるとして告発した。バレンシア裁判所が告発を受理すれば、捜査が始まる。
日本サッカー協会は16日、大仁邦弥(だいに・くにや)会長ら幹部が対応を協議した。西沢和剛コミュニケーション部長は「本格的な捜査が始まると思うので、進捗状況を見守る。協会としても独自の情報収集に着手する」と今後の方針を述べた。弁護士らと連携し、出頭の時期など今後の見通しについて情報を集める。日本協会の調査によると、起訴されれば3、4年程度の手続きが必要なケースもあり、有罪となれば、現地報道によると禁錮6月から4年になるという。
八百長疑惑の試合は11年5月21日の最終節。アギーレ監督が当時率いていたサラゴサ(現2部)がレバンテを2-1で下して残留を決めた。サラゴサ幹部、両チームの選手ら41人が関与を疑われており、サラゴサ側が用意した合計96万5000ユーロ(約1億4000万円)がアギーレ監督らの銀行口座を経て、最終的にレバンテの選手らに支払われたとされる。
スペインの全国紙パイスが入手した告発状には、サラゴサの会長をはじめ首脳と監督、選手が試合結果を操作することで合意していたとの記述がある。