アギーレ監督の口座には5万ユーロと3万5000ユーロが振り込まれ、19日に5万ユーロ、20日には3万5000ユーロを引き出した形跡が確認された。試合は2点を先行したサラゴサが「予定通り」に2-1で逃げ切り、14位に浮上して降格を免れた。
身体検査に甘さ?
アギーレ監督は疑惑を強く否定する。監督や選手の契約に詳しい代理人は「(不法行為など)明確に落ち度がある場合は解除できる条項が一般的に入っている。しかし、監督がやっていないと言っている現状では難しいのでは」と、現段階での解任に慎重にならざるを得ない協会の事情を説明した。
長期化した4年前の代表監督選びの反省を踏まえ、W杯ブラジル大会後はアギーレ監督に早々と候補を一本化した。惨敗の総括もない段階での選定には拙速の批判もあり、監督への「身体検査」が甘かったとの指摘は免れない。アギーレ監督招聘(しょうへい)の交渉役となった原博実専務理事と霜田正浩強化担当技術委員長の責任論も浮上しかねず、代表の強化体制が揺らぐ可能性すらある。(SANKEI EXPRESS)