【大人の時間】
日本人にとって身近な海外旅行先である台北に新たなランドマークが誕生した。都心に隣接した松山国際空港から車でわずか5分という便利な立地に今年5月、オープンしたラグジュアリーホテル「マンダリンオリエンタル台北」。最高水準のサービスを求める人々に支持され、宿泊もレストランも予約が取りにくい状態が続いている。「台湾における高級ホテルのスタンダードを変えてしまった」とされる最前線をのぞいてみよう。
理想をゼロから
マンダリンオリエンタル台北は、どこかのホテルを買い取って改装したり、高層ビルのテナントとして入居しているのではなく、以前にあった建物を取り壊し、更地の状態から建設された。だから、アジアンテイストの高品質なサービスで世界中に熱烈なファンを持つマンダリンオリエンタル・ホテルグループが「これまで培ってきたノウハウと経験を注ぎ込んで、台北にぴったりの理想的なホテルをゼロから作り上げた」(ポール・ジョーンズ総支配人)というシンボリックな存在になった。