公共の場で子供に授乳させる行為の是非について、英国で激しい論争が起きている。きっかけは、1人の女性が高級ホテルで授乳中、ホテル側から大きなナプキンで子供の頭を隠すように注意されたことだ。英国では2010年制定の「(男女)平等法」により、公共の場で授乳する女性に不利益を与える行為は性差別と見なされる。そこで、大勢のお母さんたちがホテル前に座り込んで授乳する抗議活動を展開したのだ。これに対し、英国内で急速に勢力を伸ばしつつある右派政党が公の場での授乳を控えるよう訴えるなど、騒動は政界も巻き込んで広がっている。
「ナプキンで隠して」
英紙デーリー・メールや英紙インディペンデント(いずれも電子版)によると、事の起こりは今月1日。五つ星で知られるロンドンの高級ホテル「クラリッジス」で母親らと食事を楽しんでいたルイーズ・バーンさん(35)が生後12週間の娘に授乳していたところ、ホテルの従業員が子供の頭を大きなナプキンで隠すよう命じたのだ。
「とても目立たないように授乳していたのに…。泣きそうになりました。この子は3人目の子供です。上の2人は授乳に苦労しましたがトラブルはなかったので、ロンドンのど真ん中のホテルでこんなことを言われるとは想像していませんでした」