このため、自然保護団体などがサンドラを動物園ではなく、動物保護区に戻して繁殖を図るべきだと主張。「動物の権利のためのアルゼンチンのプロ弁護士協会(AFADA)」は11月、人間同様、高度な思考能力を持つサンドラを動物園で監禁し、物体として扱うのは不当だとして、裁判所に監禁状態を解くための人身保護令状の発行を求める訴えを起こしていた。
裁判所は弁護側の主張を全面的に認め、サンドラは「人間ではないが人格は持っている」と判断。人間と同じ基本的人権が付与されるべきだとした。
AFADAの弁護士、ポール・ボンパドレ氏は、アルゼンチンの日刊紙ラ・ナシオン(電子版)に「今回の判断は、動物園やサーカス、科学研究所などで不当に自由を奪われている類人猿や知的生物(の解放)に道を開くものだ」と判決内容を高く評価した。
一方、動物愛好家が12月に米ニューヨーク州の動物園にいる26歳のチンパンジーについて、不当に監禁されているとして「人権」の適用と、保護区への解放を求めた訴訟は、州高裁に退けられている。チンパンジーは人間と違って「人権」を得ることによって果たすべき「法的義務や社会的責任を果たせない」というのが理由で、訴えを起こした動物愛好家は上訴する意向だ。