「もともと僕は人を笑わせる人間。僕の資質にちょっとだけ演技を加味すれば人物造けいができると考えていました」と若気の至りを吐露したオマール・シーさん=2014年10月25日、東京都港区(三尾郁恵撮影)【拡大】
フランスに移住して10年。料理人に正式採用されたサンバ(シー)は、ビザのうっかり失効で、当局から国外退去を命じられてしまう。職を失った揚げ句、母国セネガルにいる母からは「仕送りはまだか」と催促され、街を歩けば常に逮捕の危険と隣り合わせ。人生最大のピンチに、移民を支援するボランティア団体で担当窓口となった元キャリアウーマンのアリス(シャルロット・ゲンズブール)、偽の身分証や日雇い労働を斡旋(あっせん)してくれる自称「ブラジル移民」のウィルソン(タハール・ラヒム)-といった面々と心を通わせ、少しずつ人生に明るい兆しが見え始めてきた矢先に…。
俳優としての自信
シーは「『最強のふたり』に出演した後、ようやく『自分を一人の俳優と考えてもいいんだ』と自信を持つことができました」と吐露した。何しろ東京国際映画祭で最優秀男優賞を手にするまで映画賞とは無縁の俳優人生だったのだ。