北朝鮮のサイバー部隊は、主に中国のサーバーを踏み台にして攻撃を行っているものとみられる。日本が中国の協力を得て、北朝鮮のサイバー攻撃ネットワークを破壊しても、そもそも小規模なネットワークで、このような攻撃システムを北朝鮮は短期間のうちに再建することができる。
北朝鮮の腹に応える反撃をしなければ、金正恩政権は国際社会で気に入らないことがあると再びサイバー攻撃を仕掛ける。北朝鮮の核開発、弾道ミサイル開発部門はコンピューターなくして活動できない。恐らく、米国は北朝鮮の中枢部であるこの部分にウイルスを仕掛ける工作に着手している。外部から切り離されたスタンド・アローン・システムにウイルスを仕掛けるノウハウもイスラエルはたけている。米国、イスラエルが協力して、近未来に北朝鮮に対して本格的なサイバー反撃を行う予感がする。
日本の対北朝鮮外交も、米朝関係の推移を注意深く観察しながら行う必要がある。今後2、3カ月で、米朝関係が急速に悪化する可能性も排除されない。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS)