これに対し、シリア内戦の過程で台頭したイスラム国は、アルカーイダ本体から「破門」されながらも、昨年6月に全イスラム教徒を率いるとする「カリフ制国家」の樹立を宣言。他のアラブ諸国や欧米から多数の戦闘員や資金を集める存在に急成長した。
アルカーイダ系勢力にとっては、究極的なカリフ国家建設に向け信仰の敵を倒すジハードの先導者としての地位をイスラム国に奪われつつあったといえる。
AQAPは13年、事件で犠牲となったシャルリー・エブド紙のステファン・シャルボニエ編集長(47)を含む「暗殺対象者リスト」を発表。編集長は今回、実際に殺害された。
AQAPが実行犯にどの程度、指示や支援を与えていたかはなお不明だが、AQAPにとっては海外でのジハード成功を喧伝(けんでん)する絶好の機会となった形だ。仏国内で、風刺週刊紙襲撃に連鎖する形で別のテロ事件が発生したことも、アルカーイダ系の求心力を高めることにつながる可能性がある。(カイロ 大内清/SANKEI EXPRESS)