防衛関係の2015年度予算案は前年度比2.0%(953億円)増の4兆9801億円(在日米軍再編経費を含む)となり、これまで最高額だった02年度を13年ぶりに上回った。中国の海洋進出をにらんだ南西諸島地域など島嶼(とうしょ)防衛の強化に重点を置き、第2次安倍晋三政権発足以降3年連続の増額。14年度補正予算2110億円を含めると5兆2000億円に迫った。
防衛省は離島防衛・奪還作戦の実動部隊となる水陸機動連隊を18年度までに編成する方針だ。昨年11月に機種選定した垂直離着陸輸送機V22オスプレイを5機(516億円)、水陸両用車AAV7を30両(203億円)調達。最新鋭ステルス戦闘機F35を6機(1032億円)購入する。
警戒・監視活動の強化策としては、無人偵察機「グローバルホーク」3機分の主翼部分などを取得するため154億円を計上し、新型早期警戒機E2D1機(232億円。訓練用シミュレーターや整備機材費も含む)も取得する。