神戸市中央区の東遊園地では、2011年3月11日に東日本大震災が起きた午後2時46分に、「3.11」の竹灯籠を囲み参加者が黙祷(もくとう)をささげた=2015年1月17日、兵庫県(頼光和弘撮)【拡大】
国の「高齢社会白書」(2014年版)が、「世界のどの国も経験したことのない高齢社会を迎えている」と警鐘を鳴らす日本。国の施策には限界があり、被災地でみられた「いたわり」や「支え合い」、つまり「共助」の重要性が高まっていくはずだ。
作家の司馬遼太郎さんは震災の約2週間後、「(都市的な自由と下町的な人情が溶け合った)神戸のユニークな市民の心は、この百難のなかで、かえって輝きを増した」と書いた。
震災で学んだ「絆」の大切さを若い世代に引き継いでいくことは、被災地だけの課題ではない。(牛島要平/SANKEI EXPRESS)
≪実体験ない世代 風化させないため「伝え続ける」≫
阪神大震災の実体験がない世代が、社会に出ようとしている。神戸市長田区の大学生、今井直人さん(20)もその一人だ。防災を専門に学ぶ兵庫県立舞子高の環境防災科を卒業し、関西大で自然災害を専攻する。「震災の記憶はない。でも、この町で起きたことを伝え続ける」と前を向く。