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【阪神大震災20年】市民44%「知らない」 絆どうつなぐ (3/4ページ)

2015.1.18 07:30

神戸市中央区の東遊園地では、2011年3月11日に東日本大震災が起きた午後2時46分に、「3.11」の竹灯籠を囲み参加者が黙祷(もくとう)をささげた=2015年1月17日、兵庫県(頼光和弘撮)

神戸市中央区の東遊園地では、2011年3月11日に東日本大震災が起きた午後2時46分に、「3.11」の竹灯籠を囲み参加者が黙祷(もくとう)をささげた=2015年1月17日、兵庫県(頼光和弘撮)【拡大】

  • 兵庫県立舞子高の後輩と兵庫県神戸市長田区の住宅街を回る今井直人さん(左から2人目)=2015年1月16日(共同)

 今井さんの夢は2つある。1つは防災のプロになること。もう1つは誰もが助け合える社会を実現することだ。

 「被害が大きかった駅の南側を向いて『頑張れ』って励ましてくれているんやで」。16日、JR新長田駅近くにある復興のシンボル「鉄人28号」像の前で、今井さんが舞子高の後輩3人に語り掛けた。震災の記録を知ってもらうための「町歩き」の一環だ。1時間半で、震災後に区画整理された地域や復興した商店街を回った。

 震災当時は生後11カ月。奈良県五條市に住んでいた。長田区で被災した祖父母の面倒を見るため、直後に両親が家族で引っ越してきた。環境防災科に進んだのは、中学の担任の勧めだった。

 普段遊んでいた空き地は倒壊した家屋跡地で、新築アパートだと思っていた建物は元仮設住宅。授業で学ぶのは、知らないことばかりだった。

 東日本大震災から2カ月後の2011年5月、高校の同級生と宮城県東松島市の被災者宅を回るボランティアをした。戻った宿舎で、同級生がつぶやいた。「被災者から『防災を学んでいるのなら、どうしたらいいのか教えてください』と言われた。答えられなかった」。防災に正解はなく、学び続けるしかないと思い知らされた。

「住んでいるだけでは風化する。だから伝え続けないといけない」

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