近畿大生まれの養殖クロマグロを大手回転ずしチェーン、あきんどスシロー(大阪府吹田市)が販売することが22日、分かった。23日から順次、販売を始め、2月4日から全店で展開する。6貫盛りで1058円。近大が生産に携わったクロマグロは直営店や一部小売りなどで販売されているが、大手外食が採用するのは初めて。
クロマグロは国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定するなど、保護の必要性が指摘されているが、卵から育てた養殖マグロが一般的になれば、クロマグロ保護に一定の効果がありそうだ。また、大手外食が扱うことで、幅広い消費者が手頃な価格でクロマグロを食べられる。
近大は世界で初めて卵からのクロマグロ完全養殖に成功し、卵から成魚になるまで一貫して近大で育てたクロマグロを「近大マグロ」として出荷している。一方で、人工孵化(ふか)させた稚魚を外部に販売しており、水産会社や養殖業者が、それぞれのいけすで成魚まで育てる仕組み。