フィルム1本にはせいぜい36枚の写真しか記録できず、旅行のときは何本ものフィルムを持っていかなくてはならなかったが、今では小さなメモリーカードに何千枚もの画像を記録できる。そんな便利さが気に入って、私はデジタルカメラのとりこになった。
撮影の対象は風景、とくに山だ。日本だけでなく世界の山に出合うのが楽しみで旅をしている。それは、子供の頃からの山に対するさまざまな思いが、70歳を過ぎた今も心のどこかに残っているためかもしれない。(写真・文:東京大学名誉教授 唐木英明/構成:文化部 平沢裕子(ゆうこ)/SANKEI EXPRESS)
■からき・ひであき 1941年、東京都生まれ。73歳。東大名誉教授。倉敷芸術科学大学学長顧問。公益財団法人「食の安全・安心財団」理事長。著書に『不安の構造』など。