イエメン中部イッブで破壊された車の周りに集まる武装組織「フーシ派」の民兵=2015年8月14日(ロイター)【拡大】
Q 民兵はどんな人たち?
A 武装組織「フーシ派」の民兵だ。アブドルマリク・フーシ氏を指導者とし、イスラム教シーア派系ザイド派に属する。同じシーア派大国イランの支援を受けているとの見方もある。04年から政府軍と断続的に戦闘を繰り広げていた。暫定政権が目指す連邦制で、自分たちの影響力の低下を警戒していたとされる。
Q 暫定政権に何をしたの?
A フーシ派は今年1月20日には大統領宮殿を制圧し、ハディ氏を軟禁状態に置いた。2月6日には議会を解散し政権を掌握したと一方的に宣言。現在の議会に代わる「国民評議会」や政権運営を担う「大統領評議会」の設置を主張した。
Q これからどうなるのだろう?
A フーシ派と、復権を狙うサレハ前大統領の支持者は当初協調しているとみられていたが、フーシ派が「政権掌握」したことで、関係が決裂した可能性が出てきた。フーシ派とサレハ派の対立が激化すれば、さらなる混乱につながる懸念がある。