センターの入り口に建つ見学者用施設「ビジター・コンプレックス」は、宇宙開発のさまざまな資料を展示するテーマパークともいえる施設だ。施設内には米国初の有人宇宙飛行で使われた「レッドストーン」ロケットなど多数のロケットや管制室などが展示されている。
人類初の有人月面着陸を実現したアポロ計画の展示施設では、アポロ宇宙船と月着陸船とともに、全高110メートルにもなる巨大な「サターンVロケット」が横たわっている。施設のガイドを行うACTアメリカのジェイ・ジョンソンさんは「このロケットは計画が中止になったアポロ19号用に用意したもので、着陸船も15号で使用する予定だった機体です。ここに展示しているものは全て『本物』ですよ」と説明する。地球に帰還したアポロ14号のカプセルや、その時に宇宙飛行士が実際に使用した宇宙服なども間近にみられる。「月旅行」を経験した本物の迫力に、見学者たちは興奮しながら写真を撮影していた。