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【東日本大震災4年】「役に立ちたい」 若者ら新たな一歩 (1/4ページ)

2015.3.11 10:45

今春、社会人として看護師の道を歩み始める佐々木日可吏さん=2015年3月9日、福島県福島市の福島県立医科大学(森本充撮影)

今春、社会人として看護師の道を歩み始める佐々木日可吏さん=2015年3月9日、福島県福島市の福島県立医科大学(森本充撮影)【拡大】

  • 今春から仙台市消防局に勤務する恵津宗広さん=2015年3月9日、宮城県仙台市青葉区(滝口亜希撮影)

 ≪「笑顔あふれる地元に」 佐々木日可吏さん≫

 東日本大震災直後の混乱の中で大学に入学した学生が今春、巣立ちの時を迎える。福島県立医科大学(福島市)4年の佐々木日可吏(ひかり)さん(21)もその1人。卒業後は県立医科大付属病院で社会人として看護師の道を歩み始める。「地元の役に立ちたい」。確かな将来像を描いている。

 実家は、福島県沿岸部の南相馬市原町区にある。海のすぐ近くだが、少し高台にあり、家族は無事だった。しかし自宅は浸水被害を受けた。地元の様子も一変。あれから4年が経過した今も同じような状態が続く。

 「震災前は(実家から)海は見えなかった。でも今は、津波被害を受けて民家がなくなり見通せる。夜も人影は少なく、寂しくなりました」と話す。

 被災で大学進学を諦めた同級生もいるという話を周囲から聞いた。

 自分だけが地元を離れ新たな道に進んでいいのか、自宅の修繕を控え経済的重荷になりはしないか-。罪悪感を覚え、進学を諦めようと思った。だが両親は「夢を諦めるな」と背中を押してくれた。だから、4年間、勉強に打ち込めた。恐らく震災がなければ「何気なく学生生活を送り、県外の都会に出て生活していた」と思う。

「(大学病院で)経験を積み、必ず地元に戻ります」

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