東日本大震災の津波で被災し、不通となっていた宮城県女川町のJR石巻線浦宿(うらしゅく)-女川間(2.3キロ)が21日、震災後初めて運転を再開した。再開を記念した式典も開催され、祝福ムードの中、一番列車は多くの町民の歓声を背に、復興に向けて走り出した。
石巻線は小牛田(こごた)駅(宮城県美里町)と女川駅を結ぶ約45キロの路線で、震災直後は全線不通となった。津波で被災した女川駅は震災前より約200メートル内陸側に移設。駅舎は世界的な建築家の坂(ばん)茂さん(57)がウミネコをモチーフに設計した。
午前6時過ぎに列車が駅に到着すると、待ちわびた町民らから歓声が上がった。須田善明町長(42)が運転士に花束を手渡して発車。大漁旗がはためく中、列車が送り出された。
通学で利用する女川町の高校2年、須田茉緒(まお)さん(17)は「列車が通ってくれて便利。町を訪れる人も増えると思う」と話し、始発列車に乗り込んだ。大漁旗を大きく振って列車を迎えた町観光協会事務局長の遠藤琢磨さん(47)は「町が復興で変わっていく姿が見えるから、自分たちも頑張れる」と笑顔をみせた。