日本人3人を含む外国人観光客ら21人が犠牲になったチュニジア博物館襲撃テロから25日で1週間。容疑者らが周到な犯行準備を進めていた実態が明らかになる一方、犯人グループのうち1人は依然逃走。治安当局は過激派組織「イスラム国」の関与も含め事件の全容解明に全力を挙げている。
日本人3人の遺体が24日、悲しみの帰国を果たした。
事件で亡くなったのは埼玉県狭山市の宮崎チエミさん(49)と遥さん(22)の親子、東京都荒川区の成沢万知代さん(66)。
地元メディアによると、治安筋は24日までに、射殺されたジャベル・ハシュナウィとヤシン・ラアビディ両容疑者が事件の20日ほど前から博物館周辺を下見、近くのバス停やカフェに長時間滞在していたと述べた。ハシュナウィ容疑者は犯行の24時間前にも現場を訪れており、警察官の数やシフトの交代時間など、警備態勢を入念に調べていたとみられるという。
地元紙アッシュルークによると、警察当局は前日17日までにテロの可能性を示唆する情報を入手し、18日朝から博物館と近接する議会の出入り口の警備を強化。だが、警備を解除した1時間以内に事件が起きた。