施工は「菜の実建築工房」が担当。伝統的な木組みの技法を用いた舞台の組み立てと解体を約1日で行うことができ、宮大工の技術の集大成が発揮されている。
「遊芸」の雰囲気を味わって
中村雅之・総合プロデューサーが、このプロジェクトのテーマとして掲げたのが“飲みながら食べながら文楽を楽しむ”というものだ。文楽は東京の国立劇場、大阪の国立文楽劇場が中心となり普及・継承活動のため公演を行っているが、公演中は飲食できない。今回のプロジェクトではむしろ積極的に推奨し、開放的な空間でお酒や特製弁当を片手に、気軽にくつろいで見ることができる。中村氏は「無形文化財の保護は国の役割。今回は遊芸の世界を味わっていただきたかった」と語る。「かつて文楽や能、歌舞伎でも料亭の料理をつまみながら鑑賞できるものもあった」。文楽ファンの人も、鑑賞したことがない人にも、その遊芸の雰囲気に浸りながら文楽に触れてもらおうというものだ。