世界の富裕層の中には、アフリカなどで「狩猟権」を高額で購入し、ライオンやゾウ、サイといった大型の野生動物を合法的に仕留め、毛皮や角などを戦利品(トロフィー)として持ち帰る「トロフィー・ハンティング」を好む人々がいる。アフリカでは、「狩猟権」の対価として支払われたカネが現地の希少動物の保護や恵まれない子供たちの生活向上に充てられる仕組みができ上がっている国もあり、今回の競売もこうした文脈で企画された。
これに対し、「狩猟権」の競売が行われた昨年1月以降、米魚類野生生物局にはクロサイの死骸の持ち込みを許可しないよう求める請願が殺到。昨年11月時点で署名数は約15万2000人に達した。
こうした事態を受け、競売を実施したテキサス州の「ダラス・サファリ・クラブ」は、落札者に代金を返した上で競売を取り消すことも検討。昨年12月には米魚類野生生物局に、「競売は、商業目的の狩猟を食い止めようとしているナミビア政府の努力を支援することにつながる」とする文書を送付したが、最終的にはこうした主張が認められる形になった。