3時間かけて地域一帯を練り歩いた後、午後3時頃には今宮神社に到着。大勢の参拝者らが見守る中、本殿前などで舞いを披露した。鬼たちが赤や黒の飾り髪を振り乱しながら鉦(かね)や太鼓を鳴らし疫病退散の願いをこめて舞い踊ると大きな拍手が送られた。
小川会長は「ここ数日お天気が悪い中、きょうだけは晴れてありがたい。大勢の人に昔ながらの祭りをお見せすることができてよかった」と話していた。鬼を演じるのは2回目という中川巴暖(はのん)さん(14)は、「多くの人に見守られ、やすらい祭が大きくなっていくのはうれしい」。また、同じく鬼を演じた山田雄也さん(14)も「ちょっと恥ずかしかったが、楽しかった」と満足そうに話した。
やすらい祭は、元来3月10日に行っていたが、明治改暦以後4月10日となり、今では毎年4月の第2日曜に行われる。1987年には、国の重要無形民俗文化財に指定された。(田中幸美(さちみ)、写真も/SANKEI EXPRESS)