NHKの看板番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘された問題で、取材に応じるブローカーの事務所とされたビルの男性(中央)=2015年4月3日、大阪市淀川区(村本聡撮影)【拡大】
自民が「公正」要請
取り上げる素材は2つ。第1は、政権政党はメディアにどこまで意見を述べることができるかという点から、「自民党によるテレビ報道コメント」について、第2は、NHKの看板番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘されている問題をめぐる議論の方法である。いずれも現在の検証レベルではメディア全体の信頼度向上にはつながらない。ネット中心で議論が行われ、若者層がそれに乗っかりやすいからである。
まず第1だが、昨年末の衆議院議員選挙の直前、自民党は在京テレビキー局各社に文書を送り、選挙報道の「公正」を要請した。政党がどのような政治的発言をしても基本的に自由だが、政権政党がそれをすれば、「政権批判を自粛せよ」と受け取ることになるのは常識だ。実際、各テレビ局は「政治関連番組を少なくすること」でそれに対応したという。