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「やらせ」と「演出」 違い認識した報道を 渡辺武達 (3/4ページ)

2015.4.15 11:50

NHKの看板番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘された問題で、取材に応じるブローカーの事務所とされたビルの男性(中央)=2015年4月3日、大阪市淀川区(村本聡撮影)

NHKの看板番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘された問題で、取材に応じるブローカーの事務所とされたビルの男性(中央)=2015年4月3日、大阪市淀川区(村本聡撮影)【拡大】

 また、このほど、自民党がテレビ朝日の看板番組「報道ステーション」のディレクター宛に同様の文書を送り申し入れをしていたことが判明した。その結果であるかどうかは判然としないとはいえ、3月27日の報道ステーションの生放送中、コメンテーターの元経済産業省官僚、古賀茂明氏が「降板させられた」「官邸から圧力を受けた」などと発言。そうした事実はないとするキャスターの古館伊知郎氏と口論となった。

 NHK「クロ現」の瑕疵

 もう一つの「クローズアップ現代」をめぐる問題は、昨年5月14日に放送された「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」で、筆者の住む滋賀県の寺が現場となり、寺で得度(とくど)すれば戸籍上も法名に変更できる制度を悪用した多重債務逃れや融資の仕組み取り上げた。ところが、多重債務者と寺を結ぶブローカーとして出演した男性が、「NHK記者から演技を依頼された」として訂正を求めている。事実であるなら、報道番組として許されない。ただ、「再現映像」と断り、「出家詐欺」の仕組みを紹介するというのであれば、どこの局でもやっていることで、テレビドキュメンタリーの一手法であり、恥ずべきものではない。

実際のブローカーであるとして放映

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