≪妻の産卵を守るコブシメ 人間界と同じドラマ≫
石垣島でも3月、4月の海の中は春。水温は23度くらい。日差しもあるから、潜っても寒いという感覚はない。この季節の石垣島の海中は、陸上同様、生物の動きが活発になり始める。
余談だが、実は海の中にも季節があり、陸上よりも1カ月遅れで進んでいく。一番分かりやすいのが台風。陸で一番、暑いのが8月だが、海の水温が一番高くなるのは9月。だから台風は9月の発生率が高い。陸が真冬だとしても、海の中は秋なのだ。
話を元に戻そう。春先の石垣島で見られるのがコブシメの産卵。一般的にはコウイカと呼ばれる。八重山地方ではコブシメ、またはコブシミとも言う。体長は大きい固体で約70~80センチと大型で平均では60センチと、体重は12キロ前後といったところ。3月後半から4月に孵化(ふか)する。
特定のサンゴだけに卵を産み付けにやって来る。雌が枝の間に産卵する間は雄が護衛にあたる。気の強い雄の場合、撮影しようと雌へ近づくと自分より何十倍も大きな人間に対しても威嚇してくる。