撮影しながら観察していると、他の雄を威嚇しながら、撮影している私にも威嚇と、忙しく動き回る。「ゴメンよ、何も危害は加えないし、撮影が済んだら立ち去るから我慢してくれ」などと思いながらシャッターを切る。雌の方も近づくといったん逃げる。こちらが動かずにじっと静かに待っていると、元の場所へ戻ってきて産卵を始める。
卵の大きさは3センチ程度で、生まれたばかりの幼体も3センチほどの大きさで生まれてくる。生まれた瞬間から防衛本能を持っているようで、近づくと小さい身体ながら威嚇してくる。陸上では人工的に管理された状態でしか見られないシーンも、海の中では自然の状態で目の当たりにすることができる。
生きた魚やエビ、カニを食べる動物性の食習慣を持ち、産卵を数回繰り返して雌は死ぬ。雄とも寿命は1年から2年程度。一夫一妻で、夫が妻の産卵を必死で守る姿は、海の中でも人間界と同じドラマがあるようで、いとおしくなる。(写真・文:フリーカメラマン 永山真治/SANKEI EXPRESS)
【撮影協力】
ダイビングショップ「海のメロディー」 沖縄県石垣市伊原間1-191 (電)0980・89・2280 info@umimero.com