新学期で混乱も
世界の主要国が産学官軍の協力による安全保障分野の研究開発にしのぎを削る中、日本では国外への「頭脳流出」も目立つ。
例えば東大では人型ロボットの開発を進めてきた研究者ら有志が2012年、肌が合わない東大を離れ、ベンチャー企業「SCHAFT(シャフト)」を立ち上げた。シャフトは13年11月、ロボット事業に意欲を示す米グーグルに買収され、翌12月には米国防総省国防高等研究計画局(DARPA)主催の災害救助ロボットコンテストの予選で、米航空宇宙局(NASA)など強豪15チームを抑えトップの成績を収めた。
文部科学省幹部は13年11月の衆院文部科学委員会で「軍事研究を禁止する全学の内規は東大に存在していない」と明言した。軍事研究解禁を肯定する内規を制定すればガバナンスの確立も容易になるが、広報課は「考えていない」と後ろ向きだ。このままの曖昧路線が続けば現場の教授や学生が軍事研究の扱いに困る場面も出てきそうだ。(比護義則/SANKEI EXPRESS)