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【ネパール大地震】観光国ネパール 安全地域襲う「二次被害」 (2/3ページ)

2015.5.8 06:00

ネパールのポカラの山道で土産物を売る女性。地震の被害はないが、観光客が激減したという=2015年5月6日(吉村英輝撮影)

ネパールのポカラの山道で土産物を売る女性。地震の被害はないが、観光客が激減したという=2015年5月6日(吉村英輝撮影)【拡大】

  • フェア湖を眼下にヒマラヤの望むポカラの丘陵。観光客はまばらだ=2015年5月6日、ネパール(吉村英輝撮影)
  • ネパール・首都カトマンズ

 ポカラは政府指定の被害エリアに含まれず、街を歩いても建物などに被害は見られない。ところが他地域の大きな被害から海外などで危険イメージが増幅され、かき入れ時の夏場が近づくなか、関係者の生活にかかわる問題となってきている。

 丘陵の頂上に建つ寺院で住職(51)は仏塔下部の亀裂を指さし、「すぐに修復できる被害だが参拝客は激減した」と話した。近くで土産物の屋台を出す女性(38)は「地震後は参拝客が10分の1に減った。夏の本格シーズンにも客が戻らなければ、家族5人食べていけない」と嘆く。

 成長大減速予想…今こそ来て

 ネパール当局は、エベレストへの今季の登山中止を決めた。地震で崩れた登頂ルートの修復が見込めなくなったためだが、昨年も雪崩でガイド役のシェルパ多数が死亡した事故を受けてシーズン途中で登山打ち切りになっており、2年連続のダメージとなる。

 ネパールでは成長顕著な観光が産業の柱となっており、アジア開発銀行は、地震による影響は「甚大」と指摘。今年度の経済成長率が3月予測の4.6%から、3%台前半に落ち込む可能性があるとみている。

全半壊56万戸 テント・シート追いつかず

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