気がつけば猫の話ばかり
さて猫のことばかりつらつらと書き連ねるのにはワケがある。私は元来猫が大好きではあるけれど、常々生き物との共同生活は息苦しさを招くばかりだと自らに言い聞かせていた。ところが先日妻の所へ転がり込んだ里親話に「いただきましょうその子猫」と即答してしまったところなのだ。どうにも縁ある子猫なのだ。なにせ私は昨年その母猫とテレビドラマで共演している。そして生まれたばかりの子猫を譲ってくださるのは、現在朝の連続テレビ小説でご活躍なさっているあの方。細かいことを話せばキリがないが断る理由は見つからなかった。数日後に届くその子猫を待つわが家は、気がつけば猫の話ばかりであり、こうして筆の先にも猫の話がはみ出てしまっているわけなのである。(演出家 長塚圭史/SANKEI EXPRESS)
■ながつか・けいし 1975年5月9日、東京生まれ。96年、演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を結成。ロンドン留学を経て、ソロプロジェクト「葛河思潮社」を立ち上げた。7月に作・演出する舞台『かがみのかなたはたなかのなかに』(新国立劇場)のチケットが17日から一般発売開始。出演は近藤良平、首藤康之、長塚圭史、松たか子。