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シャープ 「減資」で一時ストップ安 再建へ税負担軽減図る 既存株主には迷惑 (2/3ページ)

2015.5.12 08:30

東京株式市場で急落したシャープ株を示すボード=2015年5月11日午後、東京都中央区八重洲(蔵賢斗撮影)

東京株式市場で急落したシャープ株を示すボード=2015年5月11日午後、東京都中央区八重洲(蔵賢斗撮影)【拡大】

  • 厳しい経営が続くシャープ本社=大阪市阿倍野区

 Q 減資とは何か

 A 企業が、事業活動の元手である資本金の額を減らすことだ。シャープの場合、資本金を取り崩して累積した損失の穴埋めに充てる。これまでの業績悪化で傷んだ財務基盤を整えるための応急処置だ。かつてダイエーも再建のために99%超の減資を実施した。

 Q なぜ99%以上の減資なのか

 A 資本金1億円以下にし、法人税法上の「中小企業」となって、各種の税負担を軽くする思惑があるようだ。なお破綻した企業の再生などでは100%の減資が行われることが多い。この場合、既存の株式の価値は無くなり、紙くず同然になる。今回のシャープのような減資だと株式の価値は残る。

 Q なぜ今回ストップ安まで売り込まれたのか

 A 資本が少なすぎると、大きな損失が発生したときなどに穴埋めができず企業の存続が難しくなる。このため減資をした後は、新株を売り出して資金を集める「増資」に踏み切るのが一般的だ。ただ、そうすると1株当たりの価値が薄まるうえ、以前からの株主の発言力も弱まる。市場では、減資がシャープ株の価値を大きく損なうとみられた。

減資やその後の再建計画

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