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動物園・水族館 交錯する「死活問題」 追い込み漁イルカ 購入継続ならWAZA除名 (1/4ページ)

2015.5.17 08:00

和歌山県東牟婁郡太地町(ひがしむろぐんたいじちょう)で行われたイルカの追い込み漁=2014年9月(熊野新聞社提供)

和歌山県東牟婁郡太地町(ひがしむろぐんたいじちょう)で行われたイルカの追い込み漁=2014年9月(熊野新聞社提供)【拡大】

 日本動物園水族館協会(JAZA、東京)が国際組織から会員資格を停止された。国内の水族館が和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲されたイルカの購入をやめなければ、最終的には除名となる。動物繁殖のための国際協力の枠組みから排除される懸念がある一方、中小の水族館にとってイルカが入手できないのは死活問題。JAZAは難しい判断を迫られている。

 過激団体の圧力

 「追い込み漁で捕獲したイルカの購入は倫理規定に反する」。世界の300以上の団体などが加盟する世界動物園水族館協会(WAZA)は、4月21日に本部のあるスイスで開いた理事会でJAZAの会員資格停止を全員一致で議決した。

 JAZAには動物園89、水族館63が加盟。イルカは繁殖が難しいため多くの水族館が太地町(たいじちょう)で捕獲した個体を購入しており、年間計約20頭が取引されるという。

 WAZAは会員に「残酷で無差別的な野生動物捕獲への関与」を禁じており、かねて追い込み漁で捕獲したイルカの購入を問題視。太地町の漁を隠し撮りしたドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」が米国で公開された2009年以降は、特に議論が活発になった。

ポール・ワトソン容疑者のものとされる交流サイト「長年の運動が実り、ついにWAZAが厳格な対応を決めた」

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