イラクの首都バグダッド郊外にラマディから避難してきた人々=2015年5月17日、イラク・アンバル州ラマディ(AP)【拡大】
「速報。イスラム国のライオンたちがラマディ中心部の大モスク(礼拝所)前に」。ツイッター上では17日、「イスラム国」の支持者たちが、青いドームを備えたモスクの前で銃を構える3人の戦闘員の写真を拡散させた。
英BBC放送は、土煙を上げながら敗走するイラク軍の車両の映像を繰り返し放送。アンバル州奪還を目指す首相は面目をつぶされ、スンニ派側からの異論が絶えないシーア派民兵組織に頼らざるを得ない状況に追い込まれた。
士気が高く、訓練を積んだシーア派民兵は3月末、難航していた北部ティクリート奪還を果たした功労者のはずだった。しかし、スンニ派住民が多い現場では事前の懸念が的中し、奪還後にシーア派民兵による略奪や放火が次々に判明した。
このためスンニ派の間では、スンニ派が大半を占めるアンバル州や北部モスルへのシーア派民兵の投入を拒否する意見が相次いだ。首相は最近、スンニ派志願兵部隊の結成式にわざわざ出向き、スンニ派住民が抱く懸念の払拭に努めていた。