日本最大の日雇い労働市場とされる「あいりん地区」(大阪市西成区)も事情は同じだ。65歳以上の高齢者は住人全体の約40%に当たる約8000人に上る。
ある簡宿は築約60年で木造2階建て。廊下の両側に3畳間の居室が約20室並ぶが、スプリンクラー設置について経営者は「安い値段でギリギリでやっている。そんな費用を捻出できる余裕もない」とにべもない。
こうした状況に、生活困窮者へ支援を行うNPO法人「山友会」の油井和徳理事(31)は「火災の責任を施設側だけに求めても、根本的な問題は解決しない。川崎市の火災は他人事ではない」と指摘。「簡宿が困窮した高齢者の受け皿になってしまうような構造に目を向け、低所得者が安全に暮らせる住まいを地域の中に整備しないと、また同じような悲劇は起こりうる」としている。(SANKEI EXPRESS)