いま日本には公営競技が4種認められている。競馬(中央10・地方15)・競輪(43)・競艇(24)・オートレース(6)だ。意外なことに競馬以外のすべてが日本で発祥した。敗戦で失った夢がギャンブルに向かったためだと言われている。地方財政もどん底だった。それらを見越して、長崎県の大村で先行していたボートレースを公営の競艇としたのは、かの笹川良一だった。昭和26年にモーターボート競争法が国会で可決された。以来このかた、水面を疾駆するモーターボートに一喜一憂の「読み」を賭ける善男善女の日々が続くことになった。できれば、体重制限と闘っている小柄で勇敢な選手たちと話してみたかった。そして、ちょっと乗ってみたかった。(編集工学研究所所長、イシス編集学校校長 松岡正剛/SANKEI EXPRESS)
■まつおか・せいごう 1967年23歳、全国書店で無料配布する高校生向け読書新聞「ハイスクール・ライフ」(60万部発行)の編集長となる。71年27歳、オブジェマガジン「遊」(1万部発行)を創刊。以降50年間、「生涯一編集者」をモットーに活動を広げる。「松岡正剛千夜千冊」(http://1000ya.isis.ne.jp/)