クレムリンでの閣議で、にらみを利かせるウラジーミル・プーチン大統領。現在、政権内にはプーチン氏にまともに意見できる人物はおらず、その強権体質はブレーキを失ったかのようだ=2015年5月20日、ロシア・首都モスクワ(ロイター)【拡大】
ウラジーミル・プーチン露大統領(62)は23日、「好ましからざる外国組織」のロシアでの活動を禁じる法案に署名した。好ましくないと判定する権限を検察当局に与え、指定されれば活動停止や組織の解体だけでなく、働いていたロシア人にも最高6年の懲役刑を科すという過酷な法律で、当面は非政府組織(NGO)が標的になるとみられる。欧米諸国は「進行中の人権弾圧をさらに加速させた悪法」と非難している。背景には、ウクライナ問題をめぐって冷戦後最悪の状態に陥っている米露関係があり、プーチン政権は、その主張に同調しない言論を強権的に封じる姿勢をいっそう鮮明にした。
法案は先週、連邦議会で可決されており、プーチン大統領の署名で成立した。新法は「好ましからざる外国組織」の定義を「防衛力と国家の治安、社会的秩序に対する脅威となる国際組織」とし、施行の目的は「憲法の秩序と、道徳・権利の法的基盤を守るため」としている。
検察が自由に判断
組織が「好ましからざる」か否かの判断は、検察庁がほぼ自由裁量で行うことができ、好ましくないと認定されれば、外国人、ロシア人を問わず、重い罰金刑か懲役が科される。外国人職員の場合は、国外追放とし、以降、再入国を拒否するケースもあるとしている。