現職副会長2人を含む7人が逮捕されるなど汚職事件に揺れる国際サッカー連盟(FIFA)は29日、スイスのチューリヒで総会を開き、会長選挙を行う。ゼップ・ブラッター会長(79)=スイス=の5選が確実視されていたが、事件を受けて欧州サッカー連盟(UEFA)が会長選のボイコットを一時ちらつかせ、ブラッター氏に辞任を迫るなど、緊張感が高まっている。一方、訴追対象がさらに広がるのは必至で、米司法当局は氏名不詳の共犯者多数の存在に言及。メディアの関心は、捜査の手がブラッター氏にも及ぶのかどうかに集まっている。
ブラッター氏は27日、米当局が主導する捜査に全面的に協力する姿勢を打ち出し、「当局の調べはFIFAが既に取り組んできた不正撲滅を加速させる」との声明を発表。倫理委員会は、起訴されたFIFA関係者9人ら計11人に暫定的な活動停止処分を下した。ただ、ブラッター氏の声明はあくまで平静を装ったもので、その第三者ぶりを白々しいと感じている関係者は多い。
アジア、アフリカ、南米、北中米カリブ海を票田とするブラッター氏との対決姿勢を強めるUEFAは27日に理事会を開き、「FIFAの文化が根底まで腐敗している証拠」と強く批判する声明を発表。会長選での対立候補のヨルダンのアリ王子(39)は「世界中のサッカーファンの自信を取り戻すリーダーシップが必要だ」と体制刷新を訴えている。