島中心部の新岳が噴火し、火砕流が海岸まで流れ込んだ口永良部(くちのえらぶ)島。手前は島民を避難させるために本村港に入港する「フェリー太陽」=2015年5月29日午後、鹿児島県(本社チャーターヘリから、鈴木健児撮影)【拡大】
海まで続く灰色の筋。火砕流は山林をのみ込み、海まで達したのだろう。島の南側一帯は海岸線までグレーに染まり、エメラルドグリーンの海面も一部が黄土色に変色している。
機内は時折、硫黄臭に包まれた。噴煙は600~700メートルの高さで南西方向に伸びていた。
本村港の岸壁では数十人が住民を避難させるフェリーの着岸を待つ。ヘルメットをかぶりスーツケースを転がす人、日傘を差した人、家族連れ…。上空から見た限り、島の人たちは落ち着いていた。(産経新聞写真報道局 鈴木健児、写真も/SANKEI EXPRESS)
■くちのえらぶじま 鹿児島県・屋久島の西約12キロにある火山島で周囲の長さは50キロ。気象庁によると、島内の新岳は1933~34年にかけて数回噴火し、死者8人、負傷者26人が出た。昨年8月には、34年ぶりに噴火し、800メートル以上の噴煙が上がった。鹿児島県によると、人口は130人ほどとされ、火口の北西約3キロにある役場出張所や港の周辺が島の中心部。温泉施設もあり、屋久島、種子島との間にフェリーの航路がある。