ここへ来て、軍幹部が軍事目的を言明した背景について、中国の外交政策に詳しい共産党関係者は「最近になってから、米国政府が度々中国を批判し、埋め立て作業の中止を執拗(しつよう)に求めたことに対する中国軍部の反発だ」と指摘する。
「弱腰」見透かす
関係者によれば、この問題は現在、共産党指導部内の保守派が主導している。保守派は「これまでに国際紛争で“弱腰”を示すことが多いオバマ米政権は最終的に南シナ海の対立に本格的に介入してこない」と判断し、「強い姿勢を示せば、南シナ海における中国の権益を拡大できる」と主張しているという。
また保守派内には、米国の大統領選挙が近づくなかで次期政権の対中政策が不透明のため、オバマ政権の残りの任期を権益拡大のチャンスとして捉え、「南シナ海の領空に中国の防空識別圏の設置を急ぐべきだ」と主張する声もあるという。
孫氏はこの日の講演で、「主権問題で妥協することは絶対にない」とも強調した。