日本ハムの先発・有原航平は5回2失点で2勝目を挙げた=2015年5月31日、北海道札幌市豊平区・札幌ドーム(高橋茂夫撮影)【拡大】
5回2失点での2勝目には、日本ハムの有原航平も手放しでは喜べなかったかもしれない。ただ、5回6失点で初黒星を喫した前回の反省から「強く腕を振ること」を胸に刻んでマウンドに立ち、序盤から実践できたことが何よりの収穫となった。
制球を気にしてうまくまとめるスタイルを犠牲にしたこともあり、一回だけで31球を費やした。四球で出した先頭打者を1死三塁から暴投で生還を許した。それでも、プロ入り後最速の154キロをマークするなど150キロ台を連発。三者凡退は三回だけだったが、援護にも恵まれ、6-2と何とかリードを保って救援陣にバトンを渡した。
過去2度の登板は走者なしでもセットポジションだった。前カードで久々に神宮の土を踏み、ノーワインドアップで練習。早大時代から不安を抱えていた右肘が「万全の状態になった」ことも変化を後押しした。
今後は球威を高めながら制球を磨く作業が求められる。ドラフト1位新人の全力投球を見て、感じるものがあったという栗山英樹監督は「航平の野球人生が始まった」とうれしそうに話した。(SANKEI EXPRESS)