国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙で5選を果たし、記者会見に臨むゼップ・ブラッター会長=2015年5月30日、スイス・チューリヒ(ロイター)【拡大】
起訴から3日後の30日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、捜査の内幕を書いた大型記事を掲載した。FBI(米連邦捜査局)の“情報源”がFIFA元理事のチャック・ブレイザー氏(70)だったとして、本格捜査が始まった2010年12月以降、米当局がブレイザー氏と緊密に連携しながら捜査態勢を整え、着々と“Xデー”に向けた準備を進めてきた内情を伝えた。
ブレイザー氏は1990年から2011年まで北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)の事務局長を務め、その商才から、FIFAの商業的成功に貢献したと評価される人物だ。膨大な収入を得て、「ニューヨークのマンハッタンに、猫のためだけに超高級マンションを借りている」(米メディア)と報じられたこともある。
「ますます醜悪になった」
CONCACAFは起訴事実の贈収賄事案の舞台となった。一部の米メディアは、CONCACAFのすべてを知る立場にあったブレイザー氏が自身の脱税行為を米当局に突かれ、司法取引で捜査に協力してきたと報じている。