歓迎式典に臨むウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領(左)と安倍晋三(しんぞう)首相=2015年6月6日、ウクライナ・首都キエフ(共同)【拡大】
首相は、すでに表明済みの18.4億ドル(約2300億円)の経済支援を確実に実施する方針も伝えた。ポロシェンコ氏は「日本とウクライナには共通の隣国がある。日本は北方領土問題が生じている」と述べ、対露政策での連携を訴えた。首相は6日夕にドイツ・ミュンヘンへ移動。7日からの主要国首脳会議(サミット)に参加する。(キエフ 桑原雄尚/SANKEI EXPRESS)
≪G7結束・対露交渉 二兎追う首相≫
ウクライナを訪問した安倍晋三首相が6日、ポロシェンコ大統領との首脳会談で支援継続を表明したのは、ウクライナ情勢をめぐりロシアへ厳しい姿勢を続けるG7との足並みをそろえるためだ。加えて、ウクライナとロシアの関係を安定させることで、北方領土問題を含む日露交渉を可能とする国際環境を整備したいとの思惑もにじむが、ウクライナとロシアの“二兎を追う”道のりは険しさを増している。
「ウクライナが改革の歩みを進める限り、幅広い分野で改革努力を後押ししていく」