ちなみに彼女のレシピが使いやすいと思えるのは、程よい距離感が調理者との間にあるところだろうか。先ほどのスクランブルエッグはわずか2つの行程で料理を説明する一方、「手開き」が必要になる「いわしのレモンマリネ」は、8枚の写真付きで「いわしの手開き」を細かく解説してくれる。絶対に押さえなきゃいけないところはきちんと。作り手の想像に委ねられる部分はさらりと。その緩急や距離感が「先生!」といった偉そうな感じでもなく、料理上手の「おばあちゃん」風でもない。何だかうまくいえないが、親戚のきれいなお姉さんという感じだろうか(あくまでも幅の感想です)。
自作の一品でよりおいしい食卓
そんな長尾の最新刊『あなたの料理がいちばんおいしい』(3)が出版されたので、手に取ってみた。僕が持っている他の長尾本と比べてみると、日々の食事を大切にしながら、より現実を捉えている気がする。