中部電力浜岡原発の(左から)3号機と4号機=2015年5月13日、静岡県御前崎市(共同)【拡大】
中部電力が、浜岡原発(静岡県御前崎市)3号機の再稼働に向け、16日に新規制基準の適合性審査を、原子力規制委員会に申請することが確実となった。
昨年2月の4号機に続き、浜岡原発では2件目の申請となる。3号機で地震や津波に備えて進めている安全対策工事を2017年9月までに終え、その後の再稼働を目指す。
電力業界では16年4月に電力小売りが全面自由化される。発電コストが安価とされる原発の再稼働手続きを進めることで、将来の価格競争力を強化したい考えだ。
中部電は当初、3号機の適合性審査の申請を14年度内にする計画だった。だが4号機や他の電力会社の審査状況を踏まえた結果、3号機の安全対策などに関して必要なデータが増えた。申請のためのデータ解析に時間がかかり、時期を延期していた。
4号機の安全対策工事は来年9月までに終える。ただ先に申請した4号機の審査がいつ終わるかの見通しも立っていない。中部電は4号機に加えて3号機の審査合格を目指し、地元からの理解を得た上で再稼働を進める方針だ。